北海道から中・四国方面へ牛を運ぶ飛内運輸。北海道のクルマにもかかわらず、広島の沖田板金に数多くのパーツ製作を依頼するというこだわりの持ち主である。
注目は、なんといってもフロントを豪快に飾るキャデラックバンパー。大型車ならではのサイズとメッキ独特の深い輝きで、重量感たっぷりの逸品。トレーラグリルと相まって精悍な顔付きへと見事に変貌させている。そしてトップパートには、薄型1段バイザーとコの字型ミラーステーを採用。絶妙なバランスで’80年代スタイルを好演出する。ミラーステーには菱抜きデザインのステンレスメッキを採用し、サイドに菱抜きをあしらったバイザーとのコンビネーションが実に美しい。
また、バランスの難しいベコ車のボディパートには、太めの丸パイプを使った4段サイドバンパーを採用。アオリ上部の丸パイプやボディハシゴと統一させて、重たくなりがちなベコ車をスタイリッシュに仕上げている。サイドバンパーの奥に隠れた道具箱もブーゲンステンレスで仕上げるなど、細部まで手抜きのない高い完成度は大きな魅力だ。
【写真6点】これぞ機能美。カミオン2012年1月号トップアートをもとに再構成