【タイニーハウスに魅せられて】タイニーハウスとは「みんなのリビング」。D.I.Yカフェ&バーとシンプルライフ。

D.I.Yカフェ&バーとシンプルライフ

       
雄大な自然に囲まれた「TANK CAFE」。カフェ&バーであるこの店には、キャンプや川遊びを楽しむ人が多く集う。自分だけの秘密基地ではない、人と人がつながるための場所。そんなタイニーハウスのあり方を紹介しよう。

ハンドメイドのカフェ&バー 非日常を体感できる特別な空間



 山道をクルマで走らせ、トンネルを抜けると目の前に現れる雄大な自然。山や川を眺めながら奥へ進んでいくと、TANK CAFEが見えてくる。ログハウスのような外観で、視線が自然に向いてしまう不思議な魅力をもったカフェ&バーだ。



 タイニーハウスというと、少人数でゆったりと時間を過ごす風景を連想すると思う。けれど、TANK CAFEのコンセプトは少し異なっていて、多くの人が集まり、偶然出会った人との距離が近くなる空間を作り上げているのだ。でもそれは、座敷とテーブルに座る人の目線が合うように高さをそろえていたり、テーブル・サッカーを置いていたりと、あくまでさりげなく。さらに、室内は温かみを感じられるように、オーナーの川端さんが室内外に切り出した無垢材を敷き詰め、オールドアメリカンテイストに仕上げた。そう、このTANK CAFEは、ほとんどをオーナー自身が手作りで形にしているのだ。普通だったら、木材は表面にオイルを塗って仕上げるが、木の温もりを感じて欲しいから余計なことはしない。TANK CAFEのタイニーハウスの定義は、人との距離をより近く感じられて、自然とも身近に触れ合える“みんなのリビング”だという。オーナーのそんな想いが、魅力の正体なのかもしれない。



 自然にトコトンこだわる川端さんは、アウトドア歴15年のベテランでもある。今日はお店を手伝ってくれている友人と、昨日の残りの仕事を済ませたら、ソトでランチの予定だ。愛車のエルカミーノの荷台には、食材とギアを積んでお気に入りのスポットへ。美味しい食事は場を盛り上げる立役者でもあるから、オープンエアで調理したBLTサンドをゆっくり楽しんだ。



 何でも簡単に手に入る時代だからこそ、お店も食事も手作りにコダワリたい。その気持ちがTANK CAFEという形になり、訪れる人の憩いの場になっているのだ。

【画像13枚】自然を感じる憩いの場が仲間との距離を近づける。詳細はコチラ!



>>川端さんの愛車は1971年型のシボレー・エルカミーノで、ベッドを活用してアウドドアを楽しむ。4WDではなく趣味のアメ車を選び、キャンプに生かすアイデアも素敵だ。荷物もたくさん積めて、アオリを下ろせばイスやテーブルにもなる。ボディ全体を塗装し直したマットイエローが緑の中でもよく映える。



>>テールゲートは、キッチンとしても利用している。高さもちょうどいいし、荷物もちょっと手を伸ばせば取れる。何より、調理台を持っていく必要がないから、荷物を減らせるのが嬉しい。自然に囲まれたオープンキッチンで、その場で調理して食べると気分も爽快だ。


初出:OUTDOOR あそびーくるBOOK 2019年 Vol.04

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

Base Car:1971年型 シボレー・エルカミーノ
協力:TANK CAFE

文 / 上尾歩 写真 / 南井浩孝

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