【積むクルマ・引っ張るクルマ No.3】1965 VW type1

VW in the Endless Summer

       
<常夏のアイランド・カー>

 VWにはステロタイプながら、昔からサーファーたちの足というイメージがある。それはタイプⅠでもタイプⅡでも同じこと。60’s後半から70’sにかけてのアメリカでVWは、廉価であったことからヒッピーたちに愛され、ある種カルチャー的なアイコンだったようだ。また、ヒッピーたちと近似関係にあったサーファーも大いにVWを愛したようで、そんな時代の名残からか、今でもVWはサーファズ・ビークルのイメージを根強く残している。実際、海岸近くで見かける年式相応のやれたVWとサーフボードの相性は抜群で、そのイメージと違わないことを理解するのは簡単だ。

 さて、ここに紹介する’65年のタイプⅠは愛知のカスタムショップ、クールガレージ・フェローズのオーナー、松岡氏の愛車。氏はハワイ好きでこれまでプロデュースしてきたカスタムカーも、ハワイを意識したものが多い。また、TIKI好きとしても知られ、ショップに行けばそのコレクションを拝むことができる。そんな松岡氏の愛車らしく、ボディ側面にはピストンをモチーフとしたTIKIが大きく描かれ、The Islanderのショーネームがトロピカルモードをさらに増強。雪降る季節となった今でも、ルーフキャリアに載せたロングボードをひと目見れば、気分は夏へトリップすること間違いナシだ。

 波から波を求めるサーファーたちにとって、エンドレスサマーは永遠の憧れ。そんな憧れを、カスタムによって具現化したのがコチラ。そう、このタイプⅠはカスタムショップのオーナーらしく、〝サーフカスタム”によって、エンドレスサマーが載せられた1台だったのだ。

文/桜井 徹 写真/早川俊明
取材協力/Kool Garage Fellows tel.0566-91-8657
車両/1965年型 VWタイプⅠ

>>【画像7枚】エンドレスサマーを載せたタイプⅠ